今年度の助成対象者が、審査委員会および日本対がん協会理事会の承認を経て決定しました。
詳細につきましては以下の一覧表をご参照下さい。
本制度は、画期的な治療法につながると期待できる基礎的な研究、そうした成果を臨床につなげる研究やがん患者のQOL向上等を支援しようという企画です。
【プロジェクト未来採択者一覧】
Ⅰ分野(基礎研究・臨床研究)11名 合計:1300万円(五十音順、敬称略)
申請者名 | 所 属 | 申請テーマ | 助成金額 |
縣 保年 (アガタ ヤストシ) |
滋賀医科大学 生化学・分子生物学講座 |
IPS細胞技術とゲノム編集を用いた効率のよいがん抗原特異的キラーT細胞の再生 | 100万円 |
大木 理恵子 (オオタ リエコ) |
国立がん研究センター研究所 希少がん研究分野 |
希少がんである神経内分泌腫瘍のがん抑制遺伝子PHLDA3の遺伝子診断による新しい予後・治療薬選択法開発~神経内分泌腫瘍の個別化医療を目指して~ | 100万円 |
大塚 基之 (オオツカ モトユキ) |
東京大学医学部附属病院 消化器内科 |
未来の癌予防法の確立をめざした加齢に伴う消化器癌の発生リスク増大の分子機構の解明 | 100万円 |
河田 健二 (カワダ ケンジ) |
京都大学 消化管外科 | 骨髄由来細胞をターゲットした新規大腸癌治療法の確立 | 100万円 |
神奈木 真理 (カンナギ マリ) |
東京医科歯科大学 免疫治療学分野 |
成人T細胞白血病の発症予防 ワクチンの開発 |
100万円 |
小島 研介 (コジマ ケンスケ) |
佐賀大学医学部 血液・呼吸器・腫瘍内科 |
白血病幹細胞の薬剤耐性、腫瘍内不均一性を打破し、二次発がん・再発をひきおこさない新たな分子標的治療戦略の臨床応用を目指した研究 | 100万円 |
関戸 好孝 (セキド ヨシタカ) |
愛知県がんセンター研究所 分子腫瘍学部 |
悪性中皮腫のがん抑制遺伝子の変異の特徴に基づく新規分子標的の探索 | 100万円 |
中西 真 (ナカニシ マコト) |
東京大学医科学研究所 癌・細胞増殖部門癌防御シグナル分野 |
細胞老化を標的とした革新的がん治療法・予防法の開発 | 200万円 |
長山 聡 (ナガヤマ サトシ) |
がん研有明病院 大腸外科およびTR支援部 |
腸内細菌叢の変化による大腸癌発生のメカニズムの解明 | 100万円 |
浜本 隆二 (ハマモト リュウジ) |
国立がん研究センター研究所 がん分子修飾制御学分野 |
ヒストンメチル化関連酵素を標的とした大腸がん幹細胞に対する新規分子標的薬の開発 | 200万円 |
村松 正道 (ムラマツ マサミチ) |
金沢大学 医薬保健研究域 医学系 分子遺伝学 |
がん細胞発生・悪性転化における変異源酵素APOBECの役割の検討 | 100万円 |
Ⅱ分野(患者・家族のケアに関する研究)9名 合計:450万円(五十音順、敬称略)
申請者名 | 所 属 | 申請テーマ | 助成金額 |
明智 龍男 (アケチ タツオ) |
名古屋市立大学 精神・認知・行動医学分野 |
小児がん患者・家族に対する新たなサポートシステムおよびケア方法の開発研究 | 50万円 |
遠藤 源樹 (エンドウ モトキ) |
東京女子医科大学 衛生学公衆衛生学第二講座 |
中小企業における、がんサバイバーの病休・復職等の実態調査と復職支援への応用 | 50万円 |
小澤 美和 (オザワ ミワ) |
聖路加国際病院 小児科 | 一般総合病院の機能を活かした小児がん経験者の人間ドックシステムによる晩期合併症と QOL の生涯コホート調査と自立的な健康管理能力の育成 | 50万円 |
近藤 俊輔 (コンドウ シュンスケ) |
国立がん研究センター 中央病院 先端医療科 |
がん患者における労働生産性変化の実態調査(プレゼンティズム/アブセンティズムの 解析から) |
50万円 |
櫻木 範明 (サクラギ ノリアキ) |
北海道大学医学部 産婦人科 (一社)ピーキャフ・PCAF |
子宮頸がん検診受診率向上へ向けての地域住民および地方自治体に対する自己採取 HPV 検査の知識普及活動 | 50万円 |
白石 憲史郎 (シライシケンジロウ) |
帝京大学医学部 放射線科 |
乳がんサバイバーの治療後二次発癌発症の調査研究 | 50万円 |
関 由起子 (セキ ユキコ) |
埼玉大学 教育学部 | がんを患う高校生への学校教育支援:大学生による学習支援ボランティアの意義と効果について | 50万円 |
全田 貞幹 (ゼンダ サダモト) |
国立がん研究センター 東病院 放射線治療科 |
放射線皮膚炎における Blinded objective grading system の構築を含む客観的評価方法確立に関する研究 | 50万円 |
古井 辰郎 (フルイ タツロウ) |
岐阜大学大学院医学系研究科 産科婦人科学 医学部附属病院がんセンター |
小児・思春期・若年成人がん患者の妊孕性温存に関する医療連携構築を目的とした社会システム作り(啓発・人材育成、各種資料作成、日本版 Oncofertility Consortium構築とナビゲータ制度の提案) | 50万円 |
今年で5回目を迎える研究助成に対して、昨年は87件の申請から125件で内訳は分野Ⅰ(基礎研究・臨床研究)への申請が82件、分野Ⅱ(がんの支持療法、社会面に関する研究)への申請が43件でした。
申請件数の多さに加え研究内容のレベルも高くなり、審査員の方々も一つ一つの申請書類に丁寧に目通しされたとの事です。
その結果、分野Ⅰの中から11件、分野Ⅱの中から9件の計20件に助成の対象とすることとなりました。
今年度の助成総額は1750万円です。
いくつもの研究の種に水と光を与える事により、今まで以上にがん征圧と患者・家族支援の質が上がり「成果」が実りますよう、研究者に託したいと思います。
この助成金は全国のRFLJ実行委員会の皆様からのご寄付で生まれたものです。
改めて皆様に感謝申し上げると共に引き続きご支援、ご声援の程宜しくお願い申し上げます!
各助成対象者の詳しいプロフィール等は今後ご紹介する予定です。