リレー・フォー・ライフ・ジャパン Relay for life Japan

リレー・フォー・ライフとは?

がん患者さんやそのご家族を支援し、地域全体でがんと向き合い、がん征圧を目指します。1年を通じて取り組むチャリティ活動です。

1985年、一人の医師がトラックを24時間走り続け、アメリカ対がん協会への寄付を募りました。 「がん患者は24時間、がんと向き合っている」という想いを共有し支援するためでした。ともに歩き、 語らうことで生きる勇気と希望を生み出したいというこの活動を代表するイベントは、現在世界約34か国、 約2460か所で開催され、年間寄付は137億円にのぼります。

使命と三つのテーマ

リレー・フォー・ライフは三つのテーマに支えられ、使命であるSave Livesが成り立っています。

"Save Lives"とは

リレー・フォー・ライフが使命とする“Save Lives”は、直訳すると「命を救う」ですが、単に医療行為によって救命を行うという意味ではありません。
医療に従事していなくても、リレー・フォー・ライフに参加し寄付金を募ることで医療の進歩に貢献し、間接的に人の命を救う事ができます。 そして、生きる希望を失った人の支えになることもまた、命を救う事です。リレー・フォー・ライフにおける“Save Lives”のもうひとつの意味、それは「人の魂を救う」ことなのです。

サバイバーとケアギバー

サバイバー

リレー・フォー・ライフでは、がんの告知を乗り越え、勇気をもって今を生きているがん患者さんやがん経験者をサバイバーと呼んでいます。

ケアギバー

サバイバーのご家族やご遺族、支援者をケアギバーと呼んでいます。

リレー・フォー・ライフってなにするの?

アメリカ対がん協会(ACS)が国際ライセンスを持っている企画で、日本では公益財団法人日本対がん協会(以下、対がん協会)にライセンスが与えられています。 がん患者さんやそのご家族を支援し、地域全体でがんと向き合い、がん征圧をめざすチャリティー活動です。
Save Livesを使命とし、がんの告知を乗り越え、生きていることを祝福し(祝う Celebrate)旅立った愛する人たちをしのび(しのぶ Remember)がんで苦しむ人や悲しむ人をなくす社会を作る(立ち向かう Fight Back)ことをめざします。

夜通し歩くリレーイベントを推奨

リレー・フォー・ライフの年間活動の締めくくりとしてリレーイベントを開催します。会場ではチームの仲間とタスキをつなぎ、チームフラッグを掲げ歩きます。夜を越えて歩き、チームの仲間や参加者同士で朝をむかえる、夜通しのイベントを推奨しています。2023年度は、日本全国47か所・約40196人が集いました。

開会式~サバイバーズラップ

リレーイベントの最初の1周は「サバイバーズラップ」と呼ばれ、がん患者さんやがん経験者が歩きます。がん告知や闘病を乗り越え、この日を迎えられたことを祝福します。

ルミナリエセレモニー

あなたがルミナリエに書いたメッセージがキャンドルの光で浮かび上がります。がんで亡くなった方々をしのび、がんと闘っている人たちを励まします。

チームを組んでウォーク

リレーイベントでは、参加者はチームを組み交代で歩きます。またリレー・フォー・ライフでは、夜越えのウォークを推奨しています。患者さんと共に不安な夜を越え、深い紫色の空(ドーンパープル)を見るのはリレーイベントならではの光景です。

閉会式

参加者全員を讃え、1年間を通じて行うリレー・フォー・ライフのチャリティー活動への想いを新たにします。

ごあいさつ

希望と勇気を生み出すリレー・フォー・ライフ

公益財団法人 日本対がん協会会長

垣添 忠生

米国発祥のリレー・フォー・ライフ(RFL)は、日本では2006年に茨城県つくば市で試験的に初めて開催されました。 以来、今日までに開催地、寄付額も順調に増え、2023年度は全国47か所の会場で開催されるまでに成長しました。 このことから、がん患者さんを励まし、がんについて学び、その征圧のための資金を集めるこのチャリティーイベントが、 現代の日本で強く求められていることが分かります。

2020年から日本中がコロナ禍で苦しみ、RFLも各地で強烈な打撃を受けました。この間、セルフウォークリレー(SWR)など新しい取り組みも開始させました。
2023年、ようやく各地でRFLのリアル開催の機運も生じてきたのは誠に喜ばしいことです。各地のRFL実行委員会が手を取り合ってリアル開催を進めましょう。

RFLは、がん患者さんと家族、がん経験者に対して勇気と希望を与える場です。このイベントに参加することにより、 自分はひとりではないことを知り、同じ苦しみを持つ他の患者さんや、がん患者さんを支える多くの人々と知り合い、 新しい一歩を踏み出すことにつながります。 また患者さんも自発的にボランティアとして参加しています。痛みなど様々な問題があるならばなおさら、 希望につながる活動は自分自身を鼓舞します。そういう患者さんの姿を、医療従事者や研究者、一般の方々が目にすることで、 社会のがんに対する認識を変えていく機会につながるとも信じています。

がん予防、がん検診の推進とともに、患者さんやがん経験者の支援にも重点目標を置く日本対がん協会は、 今後もRFLの充実・発展に力を入れていきます。 がん患者さんをたたえ祝福し、 誰にとっても身近な病となったがんを正しく知る機会ともなるこのイベントが、全国各地で根付き、 「がんで苦しむ人や悲しむ人をなくす社会」が実現することを期待しております。2026年までに日本中すべての県でRFLが開催されることを目指しましょう。 「夜明けの紫」にちなんで「日本紫化計画」と呼んでいます。
皆様方の一層のご理解とご支援もあわせてお願い申し上げます。


リレー・フォー・ライフのはじまり

それは1985年、アメリカ・ワシントン州シアトル郊外のタコマで始まりました。 一人の医師がアメリカ対がん協会の為に寄付を集めようと24時間走り続けたことがきっかけとなったのです。 彼の名は、ゴルディー・クラットさん。マラソンが得意な腫瘍外科医でした。

彼は、がん患者の生きる勇気を讃え支援するために、トラックを1周するたびに友人から寄付を募り、 その結果、1日で2万7千ドルが集まりました。24時間走り続けたのは「がん患者は、24時間病気と向き合っている」ので、 その思いを共有し支援するためでした。