2013年5月7日、米国Conquer Cancer Foundation of ASCO(ASCOがん克服基金)は、2013年の ASCO(米国臨床腫瘍学会) 年次総会(5/31~6/4)で発表される優秀な研究に対して贈られるMerit Awardにおいて、100名以上のがん研究者を表彰することを発表しました。そして、さらに優秀な4名にSpecial Merit Awardが贈られることとなり、第1位のBradley Stuart Beller Special Merit Awardには、リレー・フォー・ライフ・ジャパンへの寄付を基に運営されるマイ・オンコロジー・ドリーム(MOD)奨励賞の第1回受賞者、増田紘子氏(現在、国立病院機構 大阪医療センター:下の写真)が選ばれ、受賞することになりました。
これは、MOD奨励賞によってMDアンダーソンがんセンターに於いて1年半にわたって研修した増田氏の研究に対し、大変に高い評価をいただいた、快挙といえる成果です。
このMerit Awardは、フェローおよびレジデントを対象に、何千もの優れた研究の中からASCO Scientific Program Committeeによって選ばれるもので、なかでもBradley Stuart Beller Special Merit Awardは、全体的に最も高いランクの演題(アブストラクト)を提出した第1位のフェローに与えられるもので、受賞者には、基金から賞金2,000ドルが贈られ、6月2日に行われる授賞式(Conquer Cancer Foundation Grants and Awards Ceremony)では特別な表彰がなされます。
今回受賞した増田氏の研究は、MDアンダーソンがんセンターのフェローとして、トリプルネガティブ乳がんの7サブタイプの臨床的意義を検討する目的で行われたもので、演題名は、“Differential pathologic complete response rates after neoadjuvant chemotherapy among molecular subtypes of triple-negative breast cancer.”です。
※2013 ASCO Merit Awardなどの詳細については、下記URLを参照ください。
http://www.conquercancerfoundation.org/conquer-cancer-foundation-recognizes-outstanding-asco-annual-meeting-research-announces-diversity
■マイ・オンコロジー・ドリーム(MOD)奨励賞について■
本奨励賞は、公益財団法人日本対がん協会が、一般社団法人オンコロジー教育推進プロジェクトおよび米国テキサス大学MDアンダーソンがんセンターの協力を得て、日本の若手医師が同センターで1年間研修する事を目的として2010年度に設立され、現在、第3回(2012年度)までの受賞者を輩出しています。リレー・フォー・ライフ・ジャパンに寄せられた寄付金を基に運営され、がん医療向上を願う多くの方々の思いが込められています。
◆◇参考記事◆◇
第3回(2012年)マイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞
http://www.oncology-dreamteam.org/blog/2013/04/post-38.html
第2回(2011年)マイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞
http://www.oncology-dreamteam.org/blog/2012/03/post-27.html
第1回(2010年)マイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞
http://www.oncology-dreamteam.org/blog/2011/01/post-6.html
マイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞・関係記事
http://www.oncology-dreamteam.org/blog/cat66/
(記事、写真:マイ・オンコロジー・ドリーム事務局)