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2019年認定 2020 ’Global Heroes of Hope’ の横顔

木原 慶吾さん(RFLJ佐賀 サバイバー)

*** マイストーリー ***

私は、2012年4月「肺腺がん」の告知を受け、その時は本当に目の前が真っ暗になりました。当時、音楽活動と県内放送局でラジオパーソナリティーをやっていましたが、肺機能が20~30%は落ちるだろうと言われ、「歌も諦めなければ」と思い、落胆しました。
しかし、手術も成功し、そのあとの妻や手術を受けた県立病院スタッフの皆さんの手厚い看護もあり、無事退院、抗がん剤の投与も必要なく、声を出すことができたことは幸いでした。
一つだけ悔やまれたのが、かかりつけ医院の院長先生が、その後自分と同じ「肺腺がん」で亡くなり、さらに1年後、副院長だった奥様も「白血病」に罹患、一昨年亡くなられたことです。
今、自分がこうして元気に生活していけるのは、家族や友人たちの支え、そして、出会うことができた医療関係者の皆さんのおかげだと思っています。
そんな状況にあった私がRFLの活動に出会うことができたのは、手術を受けた県立病院の理事長先生からの薦めがあったからでした。初めは詳しいことは何も分からないまま半信半疑で関わり始めましたが、RFLの活動に関わっていく中で、この活動のことを理解できるようになり、集まった仲間たちと互いの苦しみを共有することができるようになりました。
このRFLの存在は人生を見失いそうになった時、自分に新しい個性を授けてくれた羅針盤に思えます。また、精神的な主柱と言っても過言ではありません。自分の体験が、この活動の中でがんで苦しむ多くの人々の人生の指針になってくれれば幸いです。
いまは、元気になったとはいえ、まだまだ頭の中を不安がよぎることもあります。しかし、このRFLに出会い、自分と同じ境遇の多くのサバイバーさんに出会えたことで、全国に、世界中に、たくさんの仲間がいることを実感でき、「苦しいのは、悩んでいるのは決して自分一人ではない。」と言う気持ちにしてくれます。
私は、5年間リRFLJ佐賀実行委員会を務めていますが、これからも、地元佐賀でサバイバーとしてRFL活動の普及・啓発を積極的に行い、がんで苦しんでいる方々のため、「諦めるな」のメッセージを送り続けていきたいと思います。