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【静岡】雨は仲間の涙 静岡で今年度最初のRFLJ

 今年度のリレーのスタートを飾る「リレー・フォー・ライフ・ジャパン静岡2013」(若林敬二実行委員長)が4月20(土)、21(日)の両日、静岡市の静岡県立大学内グラウンドで開かれました。夕刻から大粒の涙のような雨でリレーは一時中断したものの、20日だけでサバイバー155人を含む約1200人の参加者を迎え、笑顔にあふれた大成功の大会となりました。

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 静岡県内では、2009年以来5年連続の開催となり、同市では初開催。グラウンドを入ると右手に茶畑、左手には晴天時に富士山を臨む静岡を象徴するようなロケーションです。あいにくの曇天となったものの、さわやかな新緑に包まれました。

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 静岡実行委員会の57人のほか、学生ら約100人のボランティアが加わり、万全の態勢で参加者を出迎えました。参加チームは38。看護学生や医療関係者、患者会、テニスチームなど県内各地から多数がエントリー。そのほか、信州や岡崎、岐阜などリレー・フォー・ライフ・ジャパン(RFLJ)中部ブロックや「がんでもいいじゃん♪」「チームピノコ」「GISTERS」など全国から続々と集まりました。各チームは、テントで書道教室やフリーマーケット、がんクイズといったユニークな催しで会場を盛り上げました。中でも、整体やハンドマッサージなど“癒し”のブースが多かったのが特徴的です。開会式前には、小中学生のチアリーディングが華を添えました。

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 20日午後1時に開会式が行われ、学生チームの選手宣誓に続いてサバイバーズラップがスタート。晴れやかな笑顔に涙をにじませるサバイバーの姿もあり、思い思いのサバイバーズラップを刻みました。

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 どうにかもっていた天気が夕方から崩れ、次第に雨脚が強まりました。グラウンドのコンディションが悪く、午後6時ごろリレーは一時中断。ルミナリエセレモニーはステージ上のテント内で行われ、各チームの代表者が順に詩を朗読し、旅立った愛する人たちを追悼しました。テントからこぼれ落ちる大量の雨。「“卒業”した仲間の涙だね」。そんな声が聞こえてきました。雨の中、実行委員やボランティアが灯したルミナリエが、ほのかな明かりを放っていました。

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 夜は大学の食堂に舞台を移し、クイズ大会やラジオへの出演など、機転の利いた運営で参加者を楽しませてくれました。

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 この日を迎えるまで、静岡実行委員会は静岡県内にRFLを広めるため、地道な活動を重ねてきました。おととし1月に準備会を発足し、昨年7月に実行委員会を立ち上げ。静岡市内での説明会のほか、「一人でも二人でも聞いてくれる人がいれば」と、月に何度も「出張説明会」に出向きました。
 こうした活動が、チーム参加や募金箱の設置など、少しずつ実を結びました。それまでRFLを知らなかった人からも、駆け込みでチーム参加の申し込みが入りました。各地に設置する募金箱は、約80に上りました。この募金箱がきっかけとなり、9チームの参加を呼び込みました。

 21日午前8時半の閉会式。雨にもかかわらず、多くの人が会場で夜を明かしました。日本対がん協会の垣添会長は「悪天候の中、これだけの方が会場に残っているということが感動的です。皆さんの顔からは、強い達成感を感じます」とあいさつしました。若林実行委員長は、静岡の地で広がりつつあるリレーを継続することの大切さを語りました。
 「天の神が来年に楽しみを残してくれたのではないでしょうか。来年もここに集まっていただいて、RFLを開催したいと思います」。

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