2011 Relay For Life of Yokosuka, Japan(リレー・フォー・ライフ(以下RFL)横須賀)が神奈川県逗子市にある池子米軍基地で10月8日(土)~9日(日)に開催されました。これはアメリカ本国で開催されるRFLと同じ扱いなので、管轄もアメリカ対がん協会(以下ACS)になり、寄付金もACSに送られます。
米軍基地内での開催という事もあり、原則、米軍関係者のみしか参加できないRFLですが、今回、RFL横須賀実行委員長のご配慮で、ゲストとして日本のRFLの仲間たちをご招待したいとお申し出がありました。事前に希望者を募り、合計13人での参加です。
京浜急行神武寺駅の基地関係者用の改札で全員パスポートを確認され、必要書類にサインすると、そこは既にアメリカの地です。バス停もゴミ箱も看板も、全て米国スタイル。
日米の国旗が掲揚されています。日本であっても、アメリカなのです。
池子米軍基地内にある陸上競技場は、400メートルトラックに美しい芝が一面に植えてあり、本当に素晴らしい会場です。11時の開会式が近くなると、チームテントがどんどん増えていきました。職場や学校、家族単位で約30チームがエントリーされています。
開会式は、実行委員長エドワード・フォーゲルさんの司会で始まりました。最初に国歌が斉唱され、日本国歌の君が代のあと、米国国歌のThe Star-Spangled Bannerが会場に響き渡ります。
日米の国旗と米軍旗先導のもと、サバイバーズラップが始まりました。日本のサバイバーチームもデビューです。そのあと、ケアギバーも加わってみんなで一緒に歩きます。参加者からは、盛大な拍手と声援があがりました。
会場にいる参加者と友好を深める日本チーム。さて、この女性は誰でしょう?
答えは・・・日米の国歌を斉唱して下さった方でした。
実行委員長からチーム紹介があり、リーダーが短い挨拶をすると、チーム毎にリレースタートです。ほとんどのチームが心を込めて模造紙に描いたチームフラッグを手にしています。紙に描かれたものは毎年新しくなり、チームフラッグは24時間チームテントの看板にもなります。
ステージでは、ヨガ、ハワイアンバンド演奏とフラダンス、ポリネシアンダンスなど賑やかに催されています。飛び入り参加も大歓迎。
ステージ脇では相撲レスリングやパイ投げが出来ます。ちなみに米軍のキャプテンも、「自分にパイを投げられる権利」をオークションに出して寄付集めに貢献していたそうです。
テントではチームで工夫を凝らしてブースを出展していました。手づくりクッキーや天然酵母のバゲット、フェイスペインティング、バンダナやアクセサリーの他に、東北の被災地へ寄付を集めるために作成したTシャツも並んでいます。
相撲レスラーもワンちゃんもみんなでリレーです。
テント横では子どもたちがエアーハウスに行列を作っていました。芝の上では、のんびり寝そべっておしゃべりする人や、バーベキューセットを持ち込んで楽しむチーム、サッカーやアメフトを自由にプレーする子どもたちなど、参加者が思い思いに楽しんでいます。
受付付近の実行委員会テント裏に、美味しそうなごちそう発見!実行委員の賄いランチだそうです。もちろん、日本のチームも(実行委員長の了解を得て)味見中。
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日が暮れて、すっかり辺りが暗くなった頃、ファイトバックセレモニーが始まりました。サバイバーを祝福し、亡くなった方を偲び、がん制圧に向けた自分たちの決意を再確認するセレモニーです。
実行委員長から日本の仲間たちを紹介して頂き、「被災地宮城県から来てくれた人がいます」とバンビさんこと伊藤真紀さんが紹介されると、大きな声援と温かい拍手が巻き起こりました。その後、日本のゲストを代表して、大分の元実行委員長チロママこと坂下千瑞子さんが、医師でサバイバーでもあるご自身の経験と、5年目を迎える日本のRFLを英語でスピーチすると、観客から盛んに声援と拍手が送られました。セレモニーが終了するころには一躍有名人になり、多くの人に握手を求められていました。
ルミナリエセレモニーは午後9時ごろから始まり、ライトアップラップとしてルミナリエが輝く中、全員で一緒に1周歩きました。夜は星空の下、野外映画上映やパジャマラップなど昼間とは違った趣向で楽しめるように工夫されています。
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翌日も青空が広がり、絶好のリレー日和です。閉会式では投票で選ばれたミスター&ミスリレーが発表され、一番多くの寄付金を集めたチームが表彰されました。
最後に実行委員長からRFL横須賀2011で集まった寄付金の合計金額が発表されました。 ボーイスカウトの子どもたちがステージに集まられ、一枚ずつ数字の書いた紙をめくっていきます。最後に$の書かれた紙が表示され、合計金額を読み上げると、会場に大声援が響き渡りました。
最後は「来年もまた会いましょう!」という掛け声とともに、全員で最後の1周を廻りRFL横須賀2011は幕を閉じたのです。
今回は、実行委員長のご厚意で、アメリカスタイルのRFLを直に経験する事が出来ました。実行委員会が無理をしないで、参加者がそれぞれ自由に楽しんでいるリレーのスタイルに、私たちが学ぶべき所は沢山ありました。文化の違いはあっても、アメリカの上手な運営方法や、新しいアイデアは、参加した日本のチームになにか違ったお土産を持ち帰らせてくれたと思います。
リレー・フォー・ライフ横須賀のホームページ
2011 Relay For Life of Yokosuka, Japan
http://main.acsevents.org/site/TR?pg=entry&fr_id=28330