「リレー・フォー・ライフ大分2011」(以下RFL)が9月23日(金)~24日(土)に大分スポーツ公園大芝生広場で開催され、昨年よりも多い65チーム、のべ5500人以上が参加しました。
開会式ではヒーローズ・オブ・ホープ(http://relayforlife.jp/2011/1315)に認定された山本克枝さんの表彰も行われました。昨年に続いて大分からの選出に会場は沸き立ち、サバイバーズウオークへ。晴れ渡った秋空の下、大分商業高校ブラスバンド部の演奏と参加者の声援に見送られ、サバイバーの笑顔がはじけます。
「明日はあたしの風が吹く」「ひとりじゃないよ」「いつでもあなたといっしょにあるき隊」「大丈夫だよ、そばにいるよ」など思い思いのメッセージが書かれた手作りのチームフラッグを手に続いてスタートします。カメラを向けるとみなさんいい笑顔!おしゃべりしながら楽しそうに歩く姿が見られました。
国内最大規模の開催を支えるのは、実行委員を始め、チーム参加者やボランティア、会場にいる全員です。前日は実行委員だけでなく、チーム参加者も続々集まり、各自でテントの準備をして行きます。RFLを一緒に作り上げる意識の高さが伺えました。
会場内の案内図は手作り。チームテントのレイアウトはインデックスのシールで表現するなど、工夫がされていました。
テント企画は今年も盛りだくさんです。
交流・啓発テントは読み聞かせや健康チェックコーナー、癒しのことばの展示などがあり、葉に想いをつないで希望の木をつくるコーナーには「おじいちゃんの病気が治って長生きしますように」とお孫さんがカードにメッセージを寄せるなど、多くの参加者で賑わいました。
大分大学医学部写真部による、「RFLができるまで」を写真パネルで紹介するコーナーや、コース途中に大腸の大きな模型が展示され、中をくぐりながらクイズに答えるコーナーもあり、親子で楽しむ姿がありました。
チームテントでは各自募金箱を置き、チャリティを楽しんでいました。縁日の様な雰囲気で、ネイルアートやマッサージ、バザー、水ヨーヨー釣りなどが行われ、交流を深めていました。
受付横のテントには4年間積み上げてきた証ともいうべき歴代のサバイバーフラッグが掲示され、過去の手形を懐かしむサバイバーもいました。
また、入場ゲートなど、会場内でバルーンアートを披露してくれたボランティアのてっちさんの元にはお花のブレスレットや動物、剣といった作品を求める子供たちの行列が出来ていました。
「みんな聴いて、私の体験」と題したサバイバーズトークにはサバイバーさん3名と大分大学の野口進准教授(消化器外科)が出演。サバイバーさんがどのようにがんと向き合い、乗り越えてきたかを語り、幼いころから闘病してきた高校生は山田泉さんの「いのちの授業」をうけて生きる勇気をもらったこと。そして今度は自分が今を精一杯生きていのちの大切さを伝えていきたいと話しました。会場は大きな感動に包まれました。ボーイスカウトの少年たちも真剣に聞き入っていました。
野口先生は「身も心も引き締まる思いです」と話し、がん治療法開発に向けて意を新たにしていました。
今年もステージを盛り上げて下さったのはラジオDJのクボタさんとNAVEさんです。出演される方々はRFLの趣旨に賛同しボランティアとして参加してくれ、歌や踊りでさらに会場内を元気いっぱいにしてくれました。
夕暮れを迎え会場に並んだ2000個のルミナリエに灯りがともります。この場に来ることが出来なかった大切な人を偲び、今闘っている仲間を励ますメッセージは愛情にあふれています。あらためてルミナリエの力を感じる瞬間です。
今年も竹灯篭で描かれたHOPEが暗闇に浮かびあがります。年々改良を重ね、今年は完ぺきに傾斜を揃え、高さも測りハートも添えられました。
エンプティテーブルの詩の朗読・・この時だけは全員が歩みを止めステージ前に。静寂の時が流れ、とても感動的でした。
初日のステージプログラムは実行委員長が毎年楽しみにしているベリーダンスで終了です。会場内も一気に盛り上がり一緒に踊って楽しむ姿がありました。
お勤めや学校が終わり夜から参加する方も多く、深夜も人の列は途切れませんでした。
翌朝は元気いっぱいにラジオ体操でスタートします。子供たちも参加し、ステージには即席バックダンサーらが登場しました。
がんについて楽しく学ぶ○×クイズにも多くの方が参加し、上位正解者には協賛社より提供された素敵な賞品が贈られました。
そしていよいよフィナーレへ。最後の一周は実行委員全員がハイタッチで参加者を迎えます。みんなが一つになり、お互いを讃えあう、まさにRFLの真骨頂です。
閉会式では全参加チームに感謝状が贈られます。時間短縮のため、全員で受け取る真似だけする“エア表彰式”ですが、予行演習もバッチリ!!本番は全員揃い山岡憲男大会会長から一斉に授与されました。
閉会の宣言と共に最後はみんなで帽子を空に投げ、そしてがんに負けない社会を目指し、白い鳩のエコ風船が澄み渡った青空に一斉に放たれ閉幕しました。
閉幕後、参加者全員で片付けとゴミ拾いをして終了です。
今年もたくさんの方が協力してくれました。立派な音響や照明をはじめ、ずっと陰で支えて下さる縁の下の力持ちのような方達がいて成り立つイベントであることを実感します。
声を掛け合い、すぐに仲間になれる、温かく優しい雰囲気に包まれたRFLでした。
来年は大分開催5周年です。ハイタッチで参加者を送りだすため実行委員会はすでに準備を始めています。